この記事は「最短で仕事が取れる状態になるには、どのくらいの時間とお金が要るのか」を、目的別・学習時間別に現実的な数字でまとめました。
細かい教材リストより、順番と判断材料にフォーカスしています。
仕事レベルの定義(このラインを越えれば受注できます)
まずゴールをハッキリさせます。ここでは次の状態を仕事レベルと定義します。
-
ポートフォリオ2本:
-
①5分遊べる完成プロトタイプ(スマホ or PC)。
-
②要件通りに作った指定課題(UI/保存/演出を含む)。
-
-
基本の開発リテラシー:Git/Plasticでのバージョン管理・バグ再現レポート・Issue運用ができる。
-
Unity操作の必須範囲:シーン/プレハブ、Input System、UI、アニメーション、アセット管理、URP入門。
-
納品体験:実機ビルド(Android or Windows)と簡易仕様書の作成経験がある。
このラインに到達すると、個人開発の手伝い・小型受託・インターンなど、最初の案件に手が届きます。
最短で到達するための3つの前提
-
週の学習時間を固定(“やる気”ではなくカレンダーで守ります)
-
完成優先(見た目やリファインは最後。まずは遊べる形)
-
詰まりは30分で切り上げて質問(テンプレで聞く/後述)
学習時間別の現実的な期間目安
すべて未経験スタートを想定し、上の定義を満たすまでの平均値です。
| 週あたりの学習時間 | 到達目安(最短~一般的) | 向いている進め方 |
|---|---|---|
| 8時間/週(平日1h×3+土日2.5h) | 4〜6か月 | 独学+時々メンタリング |
| 15時間/週(平日1.5h×5+土日3.5h) | 3〜4か月 | 独学ベース+短期講座を1ターム |
| 25時間/週(平日2h×5+土日7.5h) | 2〜3か月 | 短期集中スクール or メンター併用 |
早い人はこの下限値で到達しますが、完成の定義がブレないことが前提です。
フェーズ別ロードマップ(最短2〜3か月版/週25h想定)
週15h・8hの方はそのまま1.3倍・2倍の期間で置き換えてください。
Phase 1(1〜3週):操作とUIの土台
-
新Input Systemで移動・カメラ・ボタン。
-
Canvas 1枚/3画面(タイトル・本編・リザルト)。
-
1本目の1画面ミニゲームを完成(実機ビルドまで)。
Phase 2(4〜6週):保存と演出
-
スコア保存(PlayerPrefs)・簡易設定(音量)。
-
演出はSE/カメラ/エフェクトの3点に限定して強化。
-
itch.io等に公開、URLを履歴書に載せられる状態に。
Phase 3(7〜9週):指定課題づくり
-
依頼者想定の**要件書(自作でOK)を作り、それに沿って実装。
-
例:障害物回避+難易度スケール+セーブ/ロード。
-
-
仕様変更を1回受けて反映(直せる実績に)。
Phase 4(10〜12週):仕上げ&応募
-
README/簡易仕様書テンプレ化、スクショ整備。
-
X/Discordで週1の公開レビュー。
-
クラウドソーシングやインターンに5件応募。
費用の目安(3つの進め方)
価格は相場レンジです。細かいキャンペーンや給付は各校のページで必ず確認してください。
A. 独学+メンター併用(いちばんコスパ重視)
-
Udemyや書籍:5,000円〜10,000円(セール時は格安で購入可能)
-
必要アセット(UI/効果音など):0〜5,000円
-
メンタリング(オンライン質問コミュなど):月1〜2万円 × 1〜2か月=1〜4万円
-
合計:1.5〜5万円程度
-
期間:3〜4か月(週15h換算)
-
向き・メリット:自走できる人/費用最小/詰まりだけ外部に投げる
-
注意点:学習順序を自分で管理する必要があります。
B. 短期オンライン講座(ピンポイントで2〜8週間)
-
価格:5万〜15万円(課題添削・QAつき)
-
期間:1〜2か月
-
向き:独学の土台はあるが仕上げに行きたい人
-
効果:課題→レビュー→修正のサイクルで納品力がつきます。
C. 短期集中スクール(2〜4か月・転職/副業サポート込み)
-
価格:15万〜40万円(給付対象の学校もあり)
-
期間:2〜4か月
-
向き:最短で走り切りたい/昼夜や週末に時間を割ける
-
効果:設計レビュー/質問の“即レス”/ポートフォリオ伴走で、2〜3か月ラインを狙いやすいです。
どのタイプが合うかは対応時間・添削密度・ポートフォリオ支援で決めるのが失敗しにくいです。
モデルケースで総額と期間をシミュレーション
ケース1:社会人・週15h/独学+メンター
-
期間:約3.5か月
-
費用:Udemy8,000円 + アセット3,000円 + メンター 2万円×2=4万円
-
合計:約4.9万円
-
到達度:ポートフォリオ2本+ビルド経験→小規模受託に応募可
ケース2:短期集中/週25h/2か月スクール
-
期間:約2.5か月(講座2か月+作品仕上げ2週)
-
費用:受講料 25万円 + アセット1万円
-
合計:約26万円
-
到達度:課題添削で品質を底上げ→インターン/ジュニア職に応募可
ケース3:まず独学→仕上げだけ短期講座
-
期間:約3か月(独学1.5か月+講座1.5か月)
-
費用:独学 1万円 + 短期講座 10万円
-
合計:約11万円
-
到達度:コスパと速度のバランスが良い王道パターン
時間短縮の効くところだけテコ入れするコツ
-
最初のビルドを1週目にやる:最後に回すと地雷化します。
-
1機能=1プレハブ:再利用と差し替えで制作スピードが安定します。
-
質問テンプレで聞く:
-
タイトル(目的+症状)/環境(Unity/OS/パッケージ)/再現手順/期待と実際/試したこと/最小プロジェクト
→ 返答速度が2倍になります。
-
-
レビューの定期化:週1で誰かに見せる日を固定。迷走時間が激減します。
収益までの最短ルート(初案件の取り方)
-
1画面の完成ゲームをitch.io等に公開(URLを用意)。
-
指定課題の再現をGitHubで公開(READMEに要件と対応表)。
-
X/Discordで直してほしいUI・小タスクを募集 or 応募(1〜5万円規模)。
-
成果をスレッドで可視化→2件目以降が取りやすくなります。
初仕事のハードルは、仕様に沿って直す力です。
そこを磨ける講座やレビュー環境を選ぶと、最短で受注に繋がります。
よくある質問(お金と時間のリアル)
Q. PCや機材の初期費用は?
開発だけなら手持ちのPCでOKです。VRや高品質レンダは別ですが、最初の受注ラインまでは追加投資ゼロでも到達できます。
Q. 完全独学とスクール、結局どっちが速い?
詰まりを何時間放置するかの差です。30分で質問に切り替えられる人は独学でも速いです。切り替えが苦手なら短期講座のほうが最短になります。
Q. 給付金は使えますか?
対象のスクール・コースなら使えます。対象/条件は各校で異なるため、比較ページから公式ページを確認してください。
まとめ:最短で仕事レベルに行く式
期間 =(作る→見せる→直す)× 週の学習時間
費用 = 自分で管理できない部分だけ外部に投げたコスト
-
週15hなら3〜4か月/5万円前後で初案件が見えてきます。
-
週25hで短期集中なら2〜3か月/20〜30万円で就活・受注ラインに。
-
迷ったら最小再現→質問→レビューの三段で時間を節約しましょう。



