【Unity】Starter Assetsの使い方|キャラ変更と動かない時の対処【2.0】

2026年10月26日、Unity公式の無料アセット「Starter Assets」がバージョン2.0.2に更新されました。以前は一人称(First Person)と三人称(Third Person)が別々のパッケージでしたが、今は「First Person + Third Person | Character Controllers」という1つのパッケージにまとまっています。

この記事で分かるのは、Starter Assetsの導入からPlaygroundシーンで動かすまでの手順、自分のシーンへの置き方、キャラクターを自分のモデルに変更する流れ、そして「動かない」「ピンク色になる」ときの直し方です。

ネットにある日本語の解説は、2023年ごろの分かれていた頃のものが多いんですよね。この記事は2.0の変更点(Cinemachine 3対応・Robot Kyleの追加・プレハブ名の変更)を踏まえて書いています。手順は公式のドキュメント(StarterAssets_Documentation v1.1)とAsset Storeのページで確かめた内容で、2.0で名前が変わった可能性がある所はその都度書き添えました。

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Starter Assetsとは|Unity公式の無料キャラクターコントローラー

Starter Assetsは、Unity Technologiesが配布している無料のキャラクターコントローラーです。プレイヤーの移動・ジャンプ・ダッシュ・カメラ操作が最初から組まれていて、インポートすればすぐに歩き回れます。中身はUnity標準の CharacterController コンポーネントを使った作りなので、スクリプトを読めば仕組みを追えるのもいい所ですね。

ストアの説明によると、2.0.2に入っているものは次のとおりです。

  • Third Person Armature(Humanoidリグとアニメーション付きの三人称キャラ)
  • Robot Kyle(同じくHumanoidリグ付きのロボットキャラ。2.0で追加)
  • Third Person Capsule と First Person Capsule(カプセル形のプレイヤー)
  • Playgroundシーンと、坂・階段・壁などのレベル試作用プレハブ
  • スマホ向けのUI Toolkitのジョイスティック
  • Input SystemとCinemachineの設定済みのカメラ

ライセンスはUnity Companion Licenseで、ストアには「自分のプロジェクトに組み込んで使ってよい」と書かれています。再配布の条件はライセンス本文で確認してください。

キャラの移動以外も含めて、定番の無料・有料アセットをまとめて見たい人は、こちらの一覧が参考になると思います。

Starter Assets 2.0で変わったこと(2026年10月の更新)

更新履歴(ストアのRelease notes)を読むと、2.0系での変更は次の4つです。

2.0では、Unity 6.3(6000.3)への対応、Robot Kyleのモデルの追加、Cinemachine 3への対応、6000.0版と2022.3版の更新が入りました。続く2.0.1ではプレハブの名前が変わり、スクリプトに名前空間が追加されています。2.0.2は6.3向けの修正です。

いちばん影響が大きいのはCinemachine 3への対応でしょう。Cinemachine 3では「CinemachineVirtualCamera」が「CinemachineCamera」という名前になり、名前空間も Unity.Cinemachine に変わりました(Cinemachine公式の移行ガイドより)。古い解説記事の「Virtual CameraのFollowに〜を入れる」という手順は、今のバージョンだとCinemachineCameraの「Tracking Target」に入れると読み替える必要があります。

もう1つ注意したいのがレンダーパイプラインです。ストアの互換表は次のようになっていました。

Unityのバージョン Built-in URP HDRP
6000.3 / 6000.0 / 2022.3 / 2021.3 × ○ ×
2020.3 ○ ○ ○

つまり、Unity 6で使うならURPのプロジェクトが前提です。「3D(Built-In Render Pipeline)」のテンプレートで作ったプロジェクトに入れると、後で説明するピンク色の問題が起きます。

Starter Assetsの使い方①インポートしてPlaygroundで動かす

まずは何も手を加えずに、付属のシーンで動くところまで確かめます。ここで動けば、後でうまくいかなくなっても「パッケージは正常、自分の設定が原因」と切り分けられるんです。

手順1:URPのプロジェクトを用意する

Unity Hubで新規プロジェクトを作るときは「Universal 3D」のテンプレートを選びます。既存のプロジェクトに入れる場合は、URPになっているかを先に確認しておきましょう。

手順2:Package Managerからインポートする

Asset StoreのページでStarter Assetsを「マイアセット」に追加し、Unityで Window > Package Manager を開きます。左の一覧からMy Assets(Unity 6ではMy Assets、古いバージョンではPackages: My Assets)を選び、Starter Assetsをダウンロードしてインポートします。

途中でInput Systemを有効にするか聞かれたら「Yes」を選び、エディタを再起動させてください。ストアの説明には、再起動でインポートが途中で止まった場合はもう一度インポートし直すように、と書かれています。最初はここでつまずきやすいです。再起動後にフォルダの中身が足りないように見えたら、迷わず入れ直しましょう。

古いStarter Assets(1.x)が入っているプロジェクトを更新する場合は、インポートの前に古いStarterAssetsフォルダを手で削除してください。ストアの説明でも、上書きではなく削除してから入れるよう指示されています。

手順3:Playgroundシーンを開いてPlayを押す

2.0のストアの説明では、インポート後に「SamplesフォルダのPlaygroundシーン」を開くよう案内されています。Playを押したら、キーボードとマウスで操作できます。1.x版のInput Actions(StarterAssets.inputactions)では、割り当ては次のようになっていました。

  • 移動:WASD または矢印キー
  • 視点:マウス
  • ジャンプ:Space
  • ダッシュ:左Shift

ゲームパッドなら左スティックで移動、右スティックで視点、下のボタン(XboxならAボタン)でジャンプです。

使い方②自分のシーンにプレイヤーを置く

Playgroundで動いたら、次は自分で作ったシーンに持ってきます。公式ドキュメントでは、ネストしたプレハブを使う方法と、部品を1つずつ置く方法が紹介されていました。

ネストしたプレハブを使う方法

Prefabsフォルダには、プレイヤー・カメラ・必要な部品をひとまとめにした親プレハブがあります(1.xでは「NestedParentArmature_Unpack」という名前)。これをHierarchyにドラッグし、右クリックからUnpackして、中身を親の外へ出せば準備完了です。2.0.1でプレハブ名が変わっているので、Prefabsフォルダの中で「Nested」を含む名前を探すと見つけやすいと思います。

部品を1つずつ置く方法

仕組みを理解したいなら、こちらのほうがおすすめです。必要なのは3つだけ。

1つ目はプレイヤー本体(1.xでは PlayerArmature または PlayerCapsule)。2つ目は追従カメラ(1.xでは PlayerFollowCamera)で、Cinemachine 3では CinemachineCamera の Tracking Target に、プレイヤーの子にある PlayerCameraRoot を指定します。3つ目はメインカメラで、Prefabsフォルダの MainCamera に置き換えるか、今のMain Cameraに CinemachineBrain を付けます。

なお、1.xのドキュメントにあった Tools > Starter Assets メニューからの自動セットアップは、1.1.4で「上部ツールバーのメニューを削除」と更新履歴にあり、今は使えません。古い記事を見て探し回らないように気をつけてください。

レイヤーを設定する(ジャンプできない問題の予防)

ここは見落とされがちですが、大事な所です。キャラクターは「どのレイヤーを地面とみなすか」で接地を判定していて、インスペクターの Player Grounded にある Ground Layers がその設定です。

公式ドキュメントでは、Layersメニューの Edit Layers から「Ground」と「Character」の2つのレイヤーを作り、歩く床にGround、プレイヤーにCharacterを割り当てるよう勧めています。プレイヤー自身が地面として判定されると、ずっと着地しているか、逆に空中扱いのままになり、アニメーションやジャンプがおかしくなるからです。Ground Layers は Ground だけにしておきます。

使い方③速さ・ジャンプ・カメラを調整する

プレイヤーに付いている ThirdPersonController(一人称なら FirstPersonController)のインスペクターで、動きの多くは数値を変えるだけで調整できます。以下は1.x版のスクリプトにある項目名です。

  • Move Speed / Sprint Speed:歩く速さとダッシュの速さ(m/秒)
  • Speed Change Rate:加速・減速の速さ。小さくすると、もっさりした重い動きに
  • Jump Height / Gravity:ジャンプの高さと重力。Gravityは独自の値で、1.xの初期値は-15(Unityの標準は-9.81)
  • Jump Timeout / Fall Timeout:次のジャンプまでの待ち時間と、落下状態に入るまでの時間
  • Grounded Offset / Grounded Radius:接地判定の位置と半径。半径はCharacterControllerの半径に合わせる
  • Top Clamp / Bottom Clamp:カメラが上下に回れる角度の限界

Gravityが-15とUnity標準より強めなのは、ジャンプをキビキビ見せるためでしょう。ふわっとした月面のような動きにしたいなら、Gravityを-5くらいまで弱めて、Jump Heightを少し上げると雰囲気が出ます。

操作(Input Action)を追加する

「攻撃ボタンを足したい」というときの流れも、公式ドキュメントに載っています。入力は StarterAssetsInputs.cs が受け取り、キャラクターのスクリプトがそこを読みに行く作りです。

まず StarterAssets.inputactions を開いて「Fire」というアクションを作り、キーを割り当てます。次に StarterAssetsInputs.cs に、次のように書き足します。

// 他の入力(jump や sprint)と同じ場所に追加
public bool fire;

// Input System は「On + アクション名」の関数を自動で呼ぶ
public void OnFire(InputValue value)
{
    FireInput(value.isPressed); // 押した瞬間は true、離すと false
}

public void FireInput(bool newFireState)
{
    fire = newFireState;
}

あとは ThirdPersonController.cs 側で _input.fire を見て、攻撃の処理を書けばOKです。スマホのボタンにも対応させたい場合は、UICanvasControllerInput.cs に仮想ボタン用の関数を足す手順がドキュメントにあります(2.0ではスマホUIがUI Toolkitになったので、ここは中身が変わっている可能性があります)。

Starter Assetsのキャラクターを変更する方法

検索でもよく調べられているのが、キャラを自分のモデルに差し替える方法です。三人称のキャラはHumanoidリグなので、同じHumanoidのモデルならアニメーションをそのまま流用できます。

大まかな流れは次の4ステップです。

  1. 自分のモデル(FBXなど)を選び、インスペクターの Rig タブで Animation Type を Humanoid にして Apply
  2. プレイヤー(1.xでは PlayerArmature)の子に自分のモデルを入れ、元のキャラの見た目(メッシュと骨)を無効にする
  3. プレイヤーの Animator の Avatar を、自分のモデルのAvatarに差し替える
  4. Playを押して、足が地面にめり込んでいないか、カメラの高さが合っているかを確認する

公式ドキュメントでは、Avatarに加えて Animator の Controller も替えれば、別のアニメーションのセットに切り替えられると説明しています。手順の細かい所は、ドキュメントが案内しているYouTubeの公式概要動画(7:30あたり)で画面付きで見られます。

1つ落とし穴があります。足音と着地音は、アニメーションイベント(OnFootstep と OnLand)で鳴らしているんです。アニメーションを自前のものに替えると、このイベントがないので音が鳴りません。アニメーションのImport Settingsの Events で、足が床に着くフレームに OnFootstep、着地のフレームに OnLand を追加すると元どおり鳴るようになります。

Starter Assetsが動かない・ピンクになる時の対処

ここからは、よくあるトラブルを症状別にまとめます。

キャラが動かない・入力が効かない

いちばん多い原因はInput Systemの設定です。公式ドキュメントにも、Starter Assetsは古いInput Manager(Old)の設定では動かないとはっきり書かれています。

Edit > Project Settings > Player > Other Settings の Active Input Handling を開いて、「Input System Package (New)」か「Both」になっているか確認してください。昔のスクリプト(Input.GetKey など)も一緒に使いたいなら「Both」にします。

それでも動かない場合は、インポートが途中で止まっていないかを疑います。Input Systemの再起動で中断された時に起きやすく、入れ直すと直ることが多いです。

床やキャラがピンク色になる

マテリアルのシェーダーが、プロジェクトのレンダーパイプラインと合っていない状態です。先ほどの互換表のとおり、2021.3以降向けのStarter AssetsはURP専用なので、Built-inのプロジェクトに入れるとピンクになります。

いちばん確実なのは、Universal 3Dのテンプレートでプロジェクトを作り直すこと。作りかけのプロジェクトをURPに切り替える場合は、URPのパッケージを入れて設定したあと、Window > Rendering > Render Pipeline Converter の「Built-In Render Pipeline to URP」で Material Upgrade を実行すると、自分のマテリアルもまとめて変換できます。

ジャンプできない・ずっと落下のアニメーションになる

接地判定の問題です。上で書いたGroundとCharacterのレイヤー設定を見直してください。自分で置いた床がDefault以外のレイヤーになっていて、Ground Layersに含まれていない、というケースもよくあります。

1.xから更新したらエラーが出る

古いフォルダを消さずに上から入れると、同じ名前のスクリプトが二重になってエラーが出ます。また2.0.1でスクリプトに名前空間が追加されたので、自作のスクリプトからStarter Assetsのクラスを呼んでいる場合は、using の追加が必要になるかもしれません。エラーの読み方に慣れていない人は、こちらの記事も参考にしてください。

マウスカーソルが消えて操作できない

Playすると StarterAssetsInputs の Cursor Locked がオンになっていて、カーソルが画面の中央に固定されます。エディタに戻るときはEscキーを押せば外れます。メニュー画面などでカーソルを出したいときは、このチェックを外すか、スクリプトから切り替えます。

Starter Assetsで足りない時は?おすすめの使い分け

Starter Assetsは「試作をすぐ始める」ための土台で、作り込まれた製品ではありません。CharacterControllerベースなので、動く床に乗ったときの追従や、急な坂で滑り落ちる処理などは自分で書く必要があります。仕組みそのものを知りたい人は、CharacterControllerの基本をまとめたこちらの記事から読むと分かりやすいと思います。

個人的には、ゲームの面白さを確かめる段階はStarter Assetsで十分で、操作感を詰める段階に入ったら専用のアセットを検討する、という順番がおすすめです。無料・有料のキャラクターコントローラー6本を比べた記事を、今週公開しました。

有料のものなら、物理挙動の作り込みと日本語の情報の多さで、Easy Character Movement 2の使い方も参考になります。カメラ側を作り込みたい人はカメラ制御アセットの記事へどうぞ。

こうした有料アセットは、Asset Storeのセール中に買うと半額前後になることもあります。急ぎでなければ、セールの時期を待ってから買うのが賢いやり方ですね。

まとめ|Starter Assetsは「動くお手本」として使う

Starter Assetsは無料で、しかもUnity公式なので、キャラクターの移動を一から書く前に一度触っておく価値があります。2.0からは一人称と三人称が1つのパッケージになり、Cinemachine 3にも対応しました。

使い始めでつまずく所は、だいたい3つに絞られます。Input Systemの設定(Active Input Handling)、URPかどうか、そして地面のレイヤー。ここさえ押さえれば、Playgroundから自分のシーンへ持っていくのはそれほど難しくありません。

慣れてきたらスクリプトを開いて、移動やジャンプがどう書かれているかを読んでみてください。自分で作るときの一番のお手本になります。有料のコントローラーに乗り換えるときは、今月のAsset Storeセール情報も合わせてチェックしてみてください。

著者プロフィール
うんくん

IT系に特化した記事がメインです。(Unity多め。)
Udemy講師もやっています。よろしくお願いします。

※Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

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