Unity6で簡単なのに見栄えがいいゲームを作るための小技5選!

Unityでゲームを作ってみたけど、思ったより見栄えがパッとしない・・・。そんな経験、ありませんか?

  • 背景がなんとなくのっぺり

  • UIがショボくて安っぽい

  • カメラが固定で単調

    これは多くのUnity初学者がぶつかる演出の壁です。そんな方達に今回はちょっとした工夫や無料アセットを加えるだけで、プロっぽさがグッと増す小技をいくつか紹介したいと思います。

    今回は、誰でも使える「見た目をよくする5つの小技」を紹介します。すぐに実践できるものばかりですので、是非試してみてください。

    Unity6で簡単なのに見栄えがいいゲームを作るための小技5選

    小技①:URPのポストプロセスで映画的な演出を加える

    導入手順(Unity6&URP用)

    1. MainCameraを選択 → Inspector > Rendering > Post ProcessingをONにします。

    2. Hierarchyに空のGameObjectを作成(名前は好きな名前で。)

    3. Add Component > Volumeを追加し、以下を設定します。

      • Mode:Global

      • Profile:Newボタンで新規作成

    これで「どのエフェクトを使うか」を管理できるプロファイルができます。

    インスペクターの下のほうに「Add Override」ボタンが表示されます。

    「Add Override」をクリックして「Post-processing」カテゴリを選択。

    以下の項目を必要に応じて追加します。

    • Bloom→光のにじみ。キラキラした演出や幻想っぽさを追加出来る
    • Color Adjustments→色調補正(明るさ・コントラスト・色味等)
    • Vignette→画面の四隅を暗くする
    • Depth of Field→背景のぼかし。被写体にフォーカスが当たる
    • Tonemapping→見た目のダイナミックレンジ調整
    • Chromatic Aberration→レンズの色ずれを再現。

    Volume

    小技②:ライトの色と影だけで空間の印象が激変する

    URPではライティングの影響が強く、設定を少し変えるだけでリアル・幻想・ホラーなどの演出が可能です。

    夕方っぽくする設定

    • Directional Light

      • Color:オレンジ系(例:#FFB866)

      • Intensity:0.8

      • Shadow Type:Soft Shadows

    インスペクターから値の設定を上記のようにします。

    続いて、 URPの影の品質を調整します。

    • Project Settings → Graphicsを開く

    • 使用中のURP Render Pipeline Assetを選択

    • Shadowsセクションを探す

    Shadows

    • Shadow Distance 50〜100
    • Cascades 2〜4(解像度を階層的に配分)
    • Soft Shadows  チェックを入れる

    これで、影の「滑らかさ」「伸び具合」「精度」を細かく調整できます。

    雰囲気重視なら、夕方にふさわしいSkyBoxなどのアセット導入もおすすめです。

    小技③:UIを少し整えるだけで「完成品感」が出る

    URP + Canvasでは、UIがやや野暮ったくなりがちです。

    フォントとボタンスタイルだけでも整えれば、印象が劇的に改善します。

    • 「仮っぽさ」が一気に消え、本格的なゲームに見える

    • UIだけでゲームの印象が数ランクアップ

    • 「とりあえず動く」→「ちょっと遊びたくなる」になる

    といった効果もありますね。

     ①Canvas設定を整える

    1. Canvasオブジェクトを選択

    2. Canvas Scalerの設定↓

    項目 設定
    UI Scale Mode Scale With Screen Size
    Reference Resolution 1920 x 1080
    Screen Match Mode Match Width Or Height
    Match 0.5(横と縦のバランス)

    これだけで解像度に依存しない綺麗なUIにすることが出来ます。

    ②FontとOutlineで見た目をプロっぽく

    1. 任意のTextまたはTMPTextを選択。

    2. 以下のように調整。

    項目 設定例
    Font Asset Googleフォント等お好みで。
    Font Size 32~48(見やすさ優先)
    Alignment Center 中央揃え
    Color 好きな色を。

    ③UIボタンを「角丸&影」で見栄えUP

    1. Buttonオブジェクトを作成

    2. Imageに以下を設定:

    項目 設定例
    Sprite 角丸ボタンのスプライト(またはUI > DefaultでもOK)
    Color #FFFFFF(白)+少し透明感Alpha200程度
    1. ButtonのShadowを追加(Add Component > Shadow)

    Shadow
    Effect Color = (黒+半透明)
    Effect Distance = 2, -2

    影を入れるだけでボタンの「浮き感」が出て、完成度がアップします。

    ④UIにアニメーションを追加(オプション)

    Buttonに 「拡大縮小」アニメーションを加えると動きが生まれます。

    Buttonにアニメーションを追加して、Scaleを「1.0」→「1.1」→「1.0」といった風にすることで、おしゃれ感が増します。

    1秒間の間でアニメーションを行っていますが、この辺りも好きな設定にしてもらえれば良いかと思います。

    小技④:背景に動くパーティクルを入れて画面を生き生きと

    画面に静止物しかないと単調に見えるものです。パーティクルを1つ入れるだけで「ゲームっぽさ」が激増します。

    URPで簡単に入れられるパーティクル例

    • Dust Particle:空中に漂うだけで空間感UP

    • Wind Effect:草や煙がゆれる

    • 星くず・魔法エフェクト:RPG演出に最適

    ①空のパーティクルを作る

    1. Hierarchyで右クリック → Effects > Particle System

    2. オブジェクト名をTest_Particleに変更。(好きな名前でOK)

    ②パーティクルの基本設定

    インスペクターから下記を調整します。

    項目 推奨設定 内容
    Duration 5(秒) アニメ時間
    Looping ON ループ再生
    Start Lifetime 2~5 粒子の寿命
    Start Speed 0.5~1.5 ゆっくり動く
    Start Size 0.1~0.5 小粒が美しい
    Start Color 白(+Alpha50〜100) 半透明がオススメ
    Max Particles 100〜300 量を調整

    ③EmissonとShapeを設定

    Emission

    • Rate over Time: 10〜30

    Shape
    • Shape: Box

    • Scale: (1920, 1080, 0)※カメラと同じ画面サイズで。

    これで画面全体にランダムな粒子がゆったり漂うようになります。

      Asset Storeで検索すると高品質な無料エフェクトが見つかりますので、よりリアリティを求めるならアセットを活用したほうが良いでしょう。

      小技⑤:Cinemachineでカメラ演出を足す

      Unity6でもCinemachineは標準で使えます。追従・ズーム・揺れなど、コード不要でカメラに演出を追加可能です。

      Cinemachineの導入

      1. Window > Package Manager を開く。

      2. 上部の「Packages: Unity Registry」を選択。

      3. 「Cinemachine」で検索してInstallをクリック。

      プレイヤーを追従するカメラの設定

      1. ヒエラルキーウィンドウから右クリック「Cinemachine」→「Targeted Cameras」→「Follow Camera」

      2. 新しいオブジェクト名をCM_MainCameraなどに変更。

      3. シーンのMain Cameraを選択し、CinemachineBrainが付いていることを確認(なければ自動追加されます)

      4. カメラがプレイヤーを追従するために、AWSDキーで移動するプレイヤーを作成。(私は、Sphereを作ってそれをプレイヤーとして扱うことにします)移動用スクリプトは以下のコードをアタッチしています。
        using UnityEngine;
        
        [RequireComponent(typeof(Rigidbody))]
        public class PlayerMove : MonoBehaviour
        {
            public float moveSpeed = 5f;
        
            private Rigidbody rb;
            private Vector3 moveDirection;
        
            void Start()
            {
                rb = GetComponent();
            }
        
            void Update()
            {
                // 入力を取得
                float moveX = Input.GetAxis("Horizontal"); // A/D or ←/→
                float moveZ = Input.GetAxis("Vertical");   // W/S or ↑/↓
        
                moveDirection = new Vector3(moveX, 0, moveZ).normalized;
            }
        
            void FixedUpdate()
            {
                // Rigidbody に力を加えて移動
                rb.MovePosition(rb.position + moveDirection * moveSpeed * Time.fixedDeltaTime);
            }
        }
      5. プレイヤーをTracking Targetに設定。Tracking Target

      Cinemachine Followの値を調整することで、プレイヤーをどの位置から追従するか決めます。

          おわりに:URPなら見た目強化はめちゃくちゃ簡単

          URP環境は最初こそ設定が多く感じますが、基本的な機能を押さえれば、映える画面はすぐに作れます。

          特に、Volume・Lighting・UI・Camera の4点を押さえるだけで、完成度が何段階もアップします。

          アセットや素材に迷ったら?

          おすすめのアセットをジャンル別に紹介しています。小技の強化にもぴったりです。

            著者プロフィール
            うんくん

            IT系に特化した記事がメインです。(Unity多め。)
            Udemy講師もやっています。よろしくお願いします。

            ※Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。

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