「Unityを勉強しているのに、完成したゲームが1本もない」
これは初心者にとても多い悩みです。
原因は才能やセンスではありません。ほとんどの場合、作るゲームのサイズと進め方を間違えているだけです。
今回は、Unityほぼ初心者でも独学またはオンライン学習で3ヶ月で“完成したゲーム”を1本作るための現実的なロードマップを、週単位で具体的に解説します。
結論:Unity初心者でも3ヶ月でゲームは完成できる(条件付き)
難しそうに感じるかもしれませんが、やってみると意外といけるもんなんですね。
まぁ、条件付きにはなるんですが・・・。
今回のゴール(完成の定義)
この記事で目指す「完成」は以下です。
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2D避けゲーを1本作る
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タイトル画面がある
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プレイ画面がある
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ゲームオーバー → リトライできる
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PCまたはWebでビルドできる
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第三者が遊べる状態になっている
ここまでやって初めて「Unityでゲームを作れるようになった!」と言えるでしょう。
3ヶ月で無理なこと(最初に現実を共有します)
以下は、初心者が3ヶ月でやろうとするとほぼ確実に失敗します。
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RPGやオープンワールド
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3Dゲーム+複雑なアニメーション
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オンライン対戦・マルチプレイ
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ストーリー重視の大規模作品
これは能力の問題ではなく、作業量の問題です。ここでは「確実に完成させる」ことを最優先にします。
Unity初心者が3ヶ月で挫折する5つの原因
① チュートリアルをやって満足してしまう
動画や教材を一通り終えたのに、「じゃあ何か作ろう」となると手が止まる。これは写経だけで終わっている状態です。
対策:
Week1から「自分のゲーム用プロジェクト」を作ります。
② 最初から作るゲームが大きすぎる
「せっかく作るなら面白いものを」と思い、仕様がどんどん増えて破綻します。
対策:
1画面・1ルールに制限します。
③ 学習と制作が分離している
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平日は勉強
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週末に制作
このやり方は、ほぼ確実に完成しません。
対策:
「作りながら必要な分だけ調べる」方式に切り替えます。
④ エラーで止まった瞬間に詰む
赤文字が出た瞬間に手が止まり、モチベーションが一気に下がります。
対策:
・公式ドキュメント
・検索
・質問できる場所
を最初に決めておきます。
⑤ 締切がない
「今日はいいか」が積み重なり、気づいたら数週間何も進んでいない。
対策:
週単位で「完成物」を決めます。
3ヶ月ロードマップ全体像(12週間)
まずは全体を把握してください。
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Week1–2:環境構築+試作完成
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Week3–4:避けゲーの基本完成
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Week5–6:1ステージ完成
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Week7–8:遊べるレベルに調整
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Week9–10:最小限の拡張
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Week11–12:ビルド&公開
この順番を崩さないことが重要です。
作るゲームを固定する~今回の2D避けゲー仕様
ゲーム内容(最小構成)
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自キャラを左右(または上下)に操作
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上から障害物が落ちてくる
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当たったらゲームオーバー
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生存時間 or スコアを表示
シンプルですが、ゲーム制作の基礎がすべて入っています。
最初に決める「やらないことリスト」
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新ルールを増やさない
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3Dにしない
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演出を盛らない
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ステージを大量に作らない
初心者が一番失敗するのは、途中で欲張ることです。
Week1–2|Unityを触る前に動くものを作る
この2週間のゴール
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キャラが動く
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障害物が出現する
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当たったら止まる
見た目は一切気にしません。
やること
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Unityをインストール
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2Dプロジェクト作成
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スクリプトで移動処理
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Colliderで当たり判定
「理解する」より「動いたかどうか」を基準に進めます。
ここで詰まりやすいポイント
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エラーを全部理解しようとしない
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動いたら次へ進む
完璧主義は完成の最大の敵です。
Week3–4|避けゲーの核を完成させる
この期間で完成させる機能
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ゲームスタート
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スコア計算
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ゲームオーバー判定
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リトライ機能
この時点で、「一応遊べるゲーム」になります。
初心者がやりがちなNG
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UIを凝り始める
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エフェクトを足し始める
面白さは後回しでOKです。
Week5–6|「完成」と呼べる1ステージを作る
ここでやること
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難易度の調整
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障害物パターンの整理
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スコア表示を見やすくする
完成判定チェックリスト
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1分以上遊べる
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ルールが説明なしで分かる
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リトライがストレスなくできる
ここまで来れば、完成は見えています。
Week7–8|面白さは追加ではなく調整で作る
初心者でも効果が出やすい調整ポイント。
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移動スピード
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当たり判定の大きさ
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障害物の出現間隔
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効果音の有無
足さない勇気が、完成率を一気に上げます。
Week9–10|どうしても何か足すなら1つだけ
おすすめ追加要素(1つだけ選ぶ)
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ローカルスコアランキング
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障害物を1種類追加
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徐々に難しくなる仕組み
条件:
既存機能がすべて安定していること
Week11–12|ビルドして公開する
ビルドでやること
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PCまたはWebを選択
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実行ファイルを作成
公開の最低ライン
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スクリーンショット3枚
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遊び方を1文
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誰かに遊んでもらう
公開までやる人は一気に少なくなります。だからこそ、ここまでやる価値があります。
独学でいける人/正直きつい人
独学向きの人
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エラー耐性がある
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毎週決まった時間を確保できる
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小さく作る意識がある
正直きつい人
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何を作るか決められない
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一人だと止まりやすい
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質問できる場所がない
3ヶ月で完成させるために本当に必要な学習環境
重要なのは教材の量ではありません。
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質問できる環境
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体系化されたカリキュラム
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締切(進捗管理)
これが揃うだけで、完成率は大きく変わります。
Unityをオンラインで学べるスクールについては、初心者目線で比較した記事にまとめています。
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まとめ|Unity初心者が3ヶ月で作れるようになる人の共通点
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ゲームを小さくする
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週単位で完成させる
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最後まで公開する
Unity学習で一番の壁は「完成経験がないこと」です。まずは1本、小さくてもいいので完成させる。それが、次のステップへの一番の近道になります。


